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01_「All Right Now」(アルバム:Fire And Water)
All Right Now[25,981,776_2018/07/25]
■曲名:All Right Now ■曲名邦題:オール・ライト・ナウ ■アルバム名:Fire And Water ■アルバム名邦題:ファイアー・アンド・ウォーター ■動画リンク:「All Right Now」
フリーの代表曲を超えて、ロック・クラシックとなっている曲です。 このバンドはシブい曲が多く、万人受けする曲がほとんどありません。 この曲は数少ない例外ではないでしょうか。 この曲は、ポール・ロジャース(Paul Rodgers)とアンディ・フレイザー(Andy Fraser)が書いた曲です。 フレイザーによれば、ダラムの大学で行われたギグにおいて、わずか30人ほどしか客が入らず、本人たちも演奏を楽しむことができないまま終演し、その後の悪い雰囲気を緩和するためにフレイザーが「オール・ライト・ナウ」と歌ったことをきっかけとして生まれた曲だという[9]。 オール・ライト・ナウ ウィキペディア 歌詞では、男性がある女性を口説こうとして「全然大丈夫だよ」と言っています。 良いライブではなかったけど全然大丈夫と、自分たちに言い聞かせていたのかもしれません。

02_「Come Together in the Morning」(アルバム:Heartbreaker)
Come Together In The Morning[92,765_2018/07/25]
■曲名:Come Together in the Morning ■曲名邦題:カム・トゥゲザー・イン・ザ・モーニング ■アルバム名:Heartbreaker ■アルバム名邦題:ハートブレイカー ■動画リンク:「Come Together in the Morning」
このアルバムを最高傑作とする人がいる一方で、駄作だと言う人もいて、人によって極端に評価が分かれる作品です。 あまり評価しない人は、アンディ・フレイザーの不在を気にしているようです ただ後任のベーシストは、山内テツという日本人ですから、その点は喜ばしいと思いますが。 このアルバムではもう1人、ジョン・”ラビット”・バンドリック(John “Rabbit” Bundrick)が、キーボードとして加入しました。 この曲の聞きどころは、ポール・コゾフ(Paul Kossoff)の情念を感じさせるギターソロです。 コゾフのギターはリフでは乾いていても、ソロになると泣きが入るのが特徴です。 時にはチョーキング一発で、心をえぐってきたりもしますし。 この曲ではラビットのオルガンがコゾフに絡んでいますが、こういう展開は従来のフリーにはなかった魅力かもしれません。 ナイスなサポートだと思います。

03_「Trouble on Double Time」(アルバム:Free)
Free - Trouble On Double Time[59,213_ 2009/12/06]
■曲名:Trouble on Double Time ■曲名邦題:トラブル・オン・ダブル・タイム ■アルバム名:Free ■アルバム名邦題:フリー ■動画リンク:「Trouble on Double Time」
セカンドアルバムからの選曲です。 このバンドはラストアルバム以外、どれも同じような作品だと思われているかもしれません。 ただ注意して聞くと、やはりアルバム毎に少しずつ傾向が違っています。 このアルバムの特徴はファンキーなところです。 「ソングス・オブ・イエスタデイ(Songs of Yesterday)」「ウーマン(Woman)」など、少し軽めでファンキーな曲が散見されます。 この後彼らはよりサウンドの重心を下げて、シンプルなグルーヴを追求していくことになります。 さて先日似ているアルバム・ジャケットを見つけました。 free-lorde 音楽は全然似ていませんが、上のアルバムもおすすめです。

04_「Be My Friend」(アルバム:Highway)
Be My Friend[124,780_2018/11/25]
■曲名:Be My Friend ■曲名邦題:ビー・マイ・フレンド ■アルバム名:Highway ■アルバム名邦題:ハイウェイ ■動画リンク:「Be My Friend」
この時期バンド内は荒れていました。 突然の成功でバンド内は混乱し、特にポール・コゾフは薬物依存で苦しんでいました。 この曲は「必要なのは友達だけだ、助けてくれる友達が」という歌詞から始まっています。 翌年彼らは解散することになりましたが、レコーディング時には、既に解散を意識していたかもしれません。 というのはこのアルバムはシングル向きの曲がなく、売れることを全く考えていない感じがしますから。 アルバム全体に、売れる音楽よりやりたい音楽をやって終わろうというような、ある種の決意みたいなものを感じます。 私は彼らの最高傑作だと思っています。 特にこの曲のポール・ロジャースのボーカルには、心打つものを感じないでしょうか。 にじむ情感が心を締めつけます。

05_「Fire and Water」(アルバム:Fire and Water)
Free - Fire And Water[793,404_2009/06/08]
■曲名:Fire and Water ■曲名邦題:ファイアー・アンド・ウォーター ■アルバム名:Fire and Water ■アルバム名邦題:ファイアー・アンド・ウォーター ■動画リンク:「Fire and Water」
まずイントロをお聞きください。 これぞブリティッシュ・ロックという感じがしないでしょうか。 その後のサウンドの重心が低いことにも注目です。 彼らの演奏はどのパートも音数が少な目で、決して饒舌ではありません。 この曲で特に注目したいは、アンディ・フレイザーのベースです。 彼のベースは間合いの取り方が独特で、タメを利かせるのが特徴です。 決して華麗ではなく華があるプレイでもありませんが、それを逆手にとったかのような、いぶし銀の魅力を放っています。 まるで弾きまくるなんて眼中にないと言わんばかりではないでしょうか。 ただこの曲はそれだけで終わっていません。最後に一盛り上がりをつくっています。 3:23ぐらいからにご注目ください。 サイモン・カーク(Simon Kirke)のドラムは、まるでキース・ムーン(Keith Moon)みたいです。

06_「I’ll Be Creepin」(アルバム:Free)
Free - I'll Be Creepin'[138,595_2009/12/06]
■曲名:I’ll Be Creepin ■曲名邦題:アイル・ビー・クリーピン ■アルバム名:Free ■アルバム名邦題:フリー ■動画リンク:「I’ll Be Creepin」
ファーストも決して悪い出来ではありませんが、彼らが本領を発揮したのは、この二枚目からではないでしょうか。 彼らは演奏主体で聞かせるバンドです。 楽曲は決してキャッチーとはいえませんが、演奏の素材としては申し分ない曲ばかりです。 この曲でも意欲的な演奏を聞かせてくれていますしね。 特にイントロが印象的で、この曲をアルバムの1曲目に置いた理由が分かろうというものです。 ただセールス的には全然売れませんでした。 「All Right Now」がヒットしなかったら、一体どうなっていたのでしょうね。

07_「Little Bit of Love」(アルバム:Free At Last)
Little Bit Of Love[51,194_2018/07/24]
■曲名:Little Bit of Love ■曲名邦題:リトル・ビット・オブ・ラヴ ■アルバム名:Free At Last ■アルバム名邦題:フリー・アット・ラスト ■動画リンク:「Little Bit of Love」
彼らは前作「Highway」の後、一度解散しています。 主な理由は、ポール・ロジャースとアンディ・フレイザーの不仲だったと言われています。 しかし解散後リリースされた「フリー・ライヴ(Free Live!)」が、全英4位という大ヒットになりました。 そのヒットによって、彼らは自分たちの価値を再認識したようです。 その後彼らは薬物中毒に苦しんでいたポール・コゾフを救うという目的で、もう一度集まってレコーディングすることになりました。 このアルバムのタイトル「Free At Last」は、「とうとう自由」という意味です。 なんとなく1回だけ再結成してみたという感じがしますね。 とはいえアルバムの出来はそれほど悪くありませんし、実際このアルバムも全英9位まで駆け上がりました。 その成功に一躍買ったのがこの曲です。 彼らにポップさを求めるのはお門違いとはいえ、私はこの曲聞きたくて、このアルバムに手を伸ばすことがあります。

08_「Wishing Well」(アルバム:Heartbreaker)
Free - Wishing Well[3,968,090_2008/12/28]
■曲名:Wishing Well ■曲名邦題:ウィッシング・ウェル ■アルバム名:Heartbreaker ■アルバム名邦題:ハートブレイカー ■動画リンク:「Wishing Well」
このアルバムには彼らにしては分かりやすい魅力を持った曲が収録されていますが、この曲はその筆頭格といえます。 彼らの曲は演奏とセットでしか成立しない曲が多く、あまりカバーされることがありません。 あの演奏だからこそ良いという曲が多いのですね。 しかしこの曲は例外的に、多くのアーティストにカバーされています。 私が初めてこの曲を聞いたのはゲイリー・ムーア(Gary Moore)のカバーですが、そういう方も多いかもしれません。 ちなみにマギー・ベル(Maggie Bell)のバージョンもすばらしいので、リンクを貼っておきましょう。 Maggie Bell – Wishing Well 曲名の「Wishing Well」は「うまくいくように祈っている」という意味でしょうか。 そういう前向きな曲名も、この曲の人気の秘密かもしれません。

09_「Walk in My Shadow」(アルバム:Tons Of Sobs)
Walk In My Shadow[155,142_2018/07/25]
■曲名:Walk in My Shadow ■曲名邦題:ウォーク・イン・マイ・シャドウ ■アルバム名:Tons Of Sobs ■アルバム名邦題:トンズ・オブ・ソブス ■動画リンク:「Walk in My Shadow」
彼らはデビュー時、とても若いということが話題になりました。 ・ポール・ロジャース:19歳 ・ポール・コゾフ:18歳 ・アンディ・フレイザー:16歳 ・サイモン・カーク:19歳 彼らのデビュー時の平均年齢は19歳だと言われていますが、少しおかしいと思って計算し直したところ、平均18歳でした。 ちなみにアンディは、15歳の時には既にアレクシス・コーナー(Alexis Korner)やジョン・メイオール(John Mayall)といった大物と交流があったそうです。 ちなみにこのバンドの名前を付けたのは、アレクシス・コーナーです。 デビュー前には既に沢山のファンがいたようで、将来性を見込んだアイランド・レコード(Island Records)のクリス・ブラックウェル(Chris Blackwell)が契約に動きました。 彼らは当時、若さに似合わない成熟ぶりが注目されていたようです。 この曲もブルース・ロックとしては完成していますが、まだ彼ら独自のオリジナリティは感じられません。 まあ年齢的には高校生バンドみたいなものでしたから、そこまで求めるのは酷な話ですが。

10_「My Brother Jake」(アルバム:The Free Story)
FREE - MY BROTHER JAKE(1970)[626,147_2009/03/24]
■曲名:My Brother Jake ■曲名邦題:マイ・ブラザー・ジェイク ■アルバム名:The Free Story ■アルバム名邦題:フリー・ストーリー ■動画リンク:「My Brother Jake」
この曲をご存知ない方も多いかもしれません。 アルバム未収録曲で、シングルのみでリリースされています。 オリジナル・アルバムを全部そろえている人は、ベスト盤までは買おうと思わないものです。 その意味でシングルではありますが、隠れた名曲といえるかもしれません。 時期的には「Highway」と「Free at Last」の間に発売され、全英シングルチャートで13位を獲得しています。 今回選曲するにあたって、一つ心残りがあります。 「フリー・ライヴ(Free Live!)」から曲をご紹介できませんでした。 私はオリジナル・アルバムで聞き込んだせいか、思い出補正から、どうしてもスタジオ・バージョンに軍配を挙げてしまいます。 ただそのライブ盤にも1曲スタジオ録音の曲が入っていますので、そちらもご紹介しておきましょう。 Free – Get Where I Belong 最後に解散後について触れておきましょう。 彼らは「Heartbreaker」を最後に解散し、今に至るまで再結成していません。 この後ポール・ロジャースとサイモン・カークはバッド・カンパニー(Bad Company)を結成して、更に大成功を収めました。 ポール・コゾフはバック・ストリート・クロウラー(Back Street Crawler)を結成しましたが、1976年に心不全で亡くなっています。 アンディ・フレイザーはいくつかのバンドを経た後、作曲家としていくつかヒット曲を提供しています。

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