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01_「Balls to the Wall」(アルバム:Balls to the Wall)
Accept - Balls to the Wall[39,530,730_2009/10/25]
■曲名:Balls to the Wall ■曲名邦題:ボールズ・トゥ・ザ・ウォール ■アルバム名:Balls to the Wall ■アルバム名邦題:ボールズ・トゥ・ザ・ウォール(闇の反逆軍団) ■動画リンク:「Balls to the Wall」
この曲のPVは必見です。 ギタリストが2人いますが、動画を見ると2人ともフライングVなのですね。 マイケル・シェンカー(Michael Schenker)といい、カイ・ハンセン(Kai Hansen)といい、ジャーマン・メタルの人はフライングVがお好きなようです。 ギターとベースが派手なアクションで演奏していますが、1:18にフライングVのボディが、ウドの頭に直撃しています(笑) また壁に頭突きしている集団が出てきますが、ヘッド・バンキングでベルリンの壁を壊そうとしている模様。 しかし壁が崩れて、瓦礫の下敷きになりそうになっています。 さて肝心の楽曲ですが、この曲はとにかくサビが最高です。 思わずこぶしを振り上げたくなりますね。 地響きコーラスと呼ばれるメンバーのバック・コーラスも、重厚で大迫力ですし。 ちなみにこの曲は「America’s Hard 100」というHR/HMのリスナー投票で5位を獲得しています。 メタルの歴史に残る名曲だといえるでしょう。

02_「Metal Heart」(アルバム:Metal Heart)
Accept - Metal Heart[8,850,811_2009/02/04]
■曲名:Metal Heart ■曲名邦題:メタル・ハート ■アルバム名:Metal Heart ■アルバム名邦題:メタル・ハート ■動画リンク:「Metal Heart」
このバンドのボーカルは、ウド・ダークシュナイダー(Udo Dirkschneider)です。 ダミ声というか、苦みに全振りした声ではないでしょうか。 おそらくメタルでしか歓迎されない、メタル専門特化型の声だと思います。 一方ギターの演奏には、クラシックのメロディをうまく取り入れています。 まずイントロではチャイコフスキーの「スラブ行進曲」、間奏はベートーベンの「エリーゼのために」が引用されています。 「エリーゼのために」の方は有名なので、気付いた人も多いと思います。 しかし私は「スラブ行進曲」の方に気が付きませんでした。 そもそもクラシックは守備範囲外ですので、「スラブ行進曲」と言われてもピンときません。 そこで確認してみたところ、確かにイントロと同じ箇所がありました。 チャイコフスキー スラブ行進曲 興味のある方は、上の動画の6:35からをお聞きください。 私は逆に「スラブ行進曲」を聞いて「Metal Heart」に似ているなと感じました。 私はメタル脳なのかもしれません。

03_「T.V. War」(アルバム:Russian Roulette)
Accept "TV War"[506,003_2008/06/02]
■曲名:T.V. War ■曲名邦題:T.V.ウォー ■アルバム名:Russian Roulette ■アルバム名邦題:ロシアン・ルーレット ■動画リンク:「T.V. War」
スラッシュっぽい速い曲です。 ただ速いだけでなく、適度な重量感もあって聞きごたえがあります。 このアルバムは「Metal Heart」の次作ですが、好調を維持しているようですね。 本作は全盛期最後のアルバムだと言われています。 というのは、このアルバムを最後にウドが脱退してしまいましたから。 当時は音楽性の違いによる脱退だと言われていましたが、後年ウドはインタビューでクビだったと語っています。 どうやらバンド側はアメリカで売れるために、ボーカルを交代したようです。 しかしこのアルバムの次の「Eat the Heat」は中途半端な変化で、セールス的にも足踏みとなりました 一方ウドは自分のバンド、U.D.O.を結成しています。 U.D.O.の「アニマル・ハウス(Animal House)」から、アルバム・タイトル曲をご紹介しておきましょう。 UDO – Animal House 当時は本家の「Eat the Heat」より、U.D.O.の方がアクセプトらしいと言われました。

04_「Screaming for a Love-Bite」(アルバム:Metal Heart)
Accept - Screaming for a love bite[111,108_2017/03/05]
■曲名:Screaming for a Love-Bite ■曲名邦題:スクリーミング・フォー・ア・ラヴバイト ■アルバム名:Metal Heart ■アルバム名邦題:メタル・ハート ■動画リンク:「Screaming for a Love-Bite」
当時彼らはアメリカで売れることを熱望していました。 それが伺えるのがこの曲と「ミッドナイト・ムーヴァー(Midnight Mover)」です。 Accept – Midnight Mover その思いの強さは、「Screaming for a Love-Bite」のPVを見ると一目瞭然です。 下着姿の女性をクネクネ踊らせて、メンバーもゴースト・バスターズみたいな服を着て一緒に踊っています。 これでばっちりアメリカで売れるぜと思ったのでしょうか(笑) しかしその目論見は空振りに終わったようです。 この曲はシングルカットされましたが、アメリカでは売れませんでした。 一方その頃の日本では、彼らのファンが激増していました。 1985年に行った大阪公演でのライヴ・アルバムが『ステイング・ア・ライフ』としてリリースされた(ビデオも存在するが、映像は日本公演のものではない)。 収録曲の”Princess of the Dawn”では、観客の大合唱にダークシュナイダーが驚いている様子までが収録されている。 アクセプト (バンド) ウィキペディア このアルバムはBURRN!誌で98点を獲得しましたから、そのおかげだと思われます。

05_「Monsterman」(アルバム:Russian Roulette)
Accept - Monsterman[56,569_2009/01/01]
■曲名:Monsterman ■曲名邦題:メタル・モンスター ■アルバム名:Russian Roulette ■アルバム名邦題:ロシアン・ルーレット ■動画リンク:「Monsterman」
このバンドの魅力は、硬派なところです。 当時L.A.メタル全盛期の中、彼らは一際男くさい存在感を放っていました。 ウドのトレードマークは迷彩服ですし。 このアルバムは戦いがテーマで、アドレナリン高めの曲が多いです。 アルバム名は「Russian Roulette」。 つまり拳銃に弾薬を1発だけ入れて、銃口を自分の頭に向けて、交互に引き金を引き合うゲームのこと。 そしてこの曲の主人公は、俺はモンスターではないと主張し、生きる為に戦おうとしています。 この曲でも地響きコーラスが大迫力ですね。 私はこのバンドの最大の魅力は、地響きコーラス隊とウドの掛け合いだと思っています。 大音量のコーラスを受け止めるのは、ウドのような人でないと務まりません。 両者の組み合わせは、本当に最高でした。

06_「Fast as a Shark」(アルバム:Restless & Wild)
Accept - Fast As A Shark[3,613,007_2009/02/04]
■曲名:Fast as a Shark ■曲名邦題:ファスト・アズ・ア・シャーク ■アルバム名:Restless & Wild ■アルバム名邦題:レストレス・アンド・ワイルド ■動画リンク:「Fast as a Shark」
彼らはミディアム・テンポの曲で、最も個性を発揮します。 しかし初期は、スピード系の曲を連発していました。 その筆頭がこの曲。 どことなくジューダス・プリースト(Judas Priest)の「フリーホイール・バーニング(Freewheel Burning)」あたりを思い起こさせる曲です。 この曲にはメタルの様式美を感じます。 1980年代のメタルは群雄割拠で、互いにしのぎを削っていました。 その結果生まれた様式美は、機能美といってもいいかもしれません。 たとえばこの曲でも、2:30から始まる2本のギターの連携は、お約束といえるものです。 しかしその型の中で、彼らは自分たちのカラーを出しています。 まだ充分個性は固まっていませんが、良質なメタルであることは間違いありません。

07_「Turn Me On」(アルバム:Balls to the Wall)
Accept - Turn Me On[486,875_2010/02/21]
■曲名:Turn Me On ■曲名邦題:ターン・ミー・オン ■アルバム名:Balls to the Wall ■アルバム名邦題:ボールズ・トゥ・ザ・ウォール(闇の反逆軍団) ■動画リンク:「Turn Me On」
彼らの出世作です。 彼らはこの作品で本国のアルバム・チャートで59位に入り、アメリカでも74位を記録しました。 アメリカで小ヒットした背景として、アルバム・ジャケットの話題性があったと言われています。 当時のアメリカでは、ゲイを連想させると一部で話題になったのだとか。 確かにそういうイメージを喚起させるかもしれません。 日本でもレイザーラモンHGが、こういうファッションでハード・ゲイと名乗っていましたし。 おそらくロブ・ハルフォード(Rob Halford)あたりの影響ではないかと思いますが。 私はこのジャケットが苦手ですが、セールス的には有利に働いたようですね。 このアルバムで彼らは個性を確立しました。 ミディアム・テンポの曲が増えて、ヘヴィネスの強度が上がりました。 しかし楽曲自体は意外とポップで、サビがキャッチーな曲も多いです。 硬質でヘヴィなバンド・サウンドと、キャッチーな楽曲の組み合わせは、次作で更に極まりました。

08_「Living for Tonite」(アルバム:Metal Heart)
Accept - Living for Tonite[190,630_2014/06/01]
■曲名:Living for Tonite ■曲名邦題:リヴィング・フォー・トゥナイト ■アルバム名:Metal Heart ■アルバム名邦題:メタル・ハート ■動画リンク:「Living for Tonite」
このアルバムは1985年のBURRN!誌の読者投票で、アルバム部門の第1位を獲得しています。 またオールタイムの「BURRN!誌が選ぶ永遠の名盤50選」でも17位ですから、メタル・ファン必携のアルバムといえるでしょう。 ちなみに1コ下の18位は、マイケル・シェンカー・グループのファーストです。 このアルバムのギターは、以下の2人です。 ・ウルフ・ホフマン(Wolf Hoffmann) ・ヨルグ・フィッシャー(Jorg Fischer) ただ彼らは初期の一時期を除き、ツイン・リード・ギター体制ではありませんでした。 このアルバムでもほとんどの曲で、ウルフがリード・ギターを担当し、ヨルグはほぼリズム・ギターに固定されています。 ユニゾンで弾く場面もあまりなく、他のバンドと比べても2人の連携は多くありません。 ウルフはあるインタビューで、ヨルグは使えない奴だったという発言をしていたことがありますが、その時やはりそうかと思いました。 2人の仲が良かったら、もっと演奏面で連携するでしょうから。 ちなみにこの曲では、珍しくヨルグがリード・ギターを弾いています。 試しに2:28からのギターソロをお聞きください。 ヨルグも良いギタリストであることが確認できると思います。

09_「Breaker」(アルバム:Breaker)
Accept-Breaker[615,781_2008/01/17]
■曲名:Breaker ■曲名邦題:戦慄の掟 ■アルバム名:Breaker ■アルバム名邦題:ブレイカー〜戦慄の掟 ■動画リンク:「Breaker」
彼らはこのサード・アルバムで化けたと言われています。 前2作「アクセプト〜殺戮のチェーンソー(Accept)」「アイム・ア・レベル(I’m a Rebel) 」では、レコード会社の意向に従うことを強いられ、やりたい音楽ができなかったそうです。 しかし彼らはこのアルバムから本領を発揮しました。 この曲では初々しいメタルっぷりを堪能できます。 ちなみに彼らには「ハングリー・イヤーズ(Hungry Years)」という初期のベスト盤があります。 この曲も収録されていますが、改変が加えられているので、私はあまりおすすめしません。 私はベスト・アルバム否定派ではありませんが、再吹き込みとか原曲をいじりすぎるのは勘弁してほしいと思います。 音質が向上していたらうれしいですけどね。 更に蛇足ですが、私はこのジャケットを見るといつも、1970年代のスコーピオンズ(Scorpions)を思い出します。

10_「Guardian of the Night」(アルバム:Balls to the Wall)
Accept - Guardian of the Night[386,200_2010/02/21]
■曲名:Guardian of the Night ■曲名邦題:闇の支配者 ■アルバム名:Balls to the Wall ■アルバム名邦題:ボールズ・トゥ・ザ・ウォール(闇の反逆軍団) ■動画リンク:「Guardian of the Night」
いかにもジャーマン・メタルらしいメロディが印象的な曲です。 ライブでサビを合唱したら、さぞかし気持ち良いでしょうね。 最後にウド脱退後について、簡単に触れておきたいと思います。 その後バンドには、かなり浮き沈みがありました。 解散→再結成→解散→再結成と、かなり迷走していた印象があります。 その間ウドが再加入しましたが、二度目の解散を最後に復帰することはありませんでした。 ウドは今もU.D.O.で精力的に活動しています。 一方アクセプト側は、2回目の再結成後は商業的にも成功し、2014年には本国ドイツでアルバム・チャートの首位を獲得しています。 そのアルバム「ブラインド・レイジ(Blind Rage)」から、1曲ご紹介しておきましょう。 Accept – Stampede このバンドには、ウドとウルフという2人の中心人物がいました。 今回は2人の在籍時を対象にしましたが、改めて危ういバランスの上で成立していたバンドだと思いました。 強すぎる個性がぶつかり合った時に生まれるアクの強さこそが、この時期の魅力なのかもしれません。

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