02_「Mercury Blues」(アルバム:El Rayo-X) Mercury Blues - David Lindley and El Rayo-X - HD[8,858_2014/04/03]
■曲名:Mercury Blues
■曲名邦題:マーキュリー・ブルース
■アルバム名:El Rayo-X
■アルバム名邦題:化けもの
■動画リンク:「Mercury Blues」
この曲は古い曲で、初録音は1948年K.C. ダグラス(K.C. Douglas)によって録音されています。
K.C. ダグラスはフォーク・ブルース・シンガーですが、この曲はカントリー系の人にカバーされることが多いように思います。
ちなみに「Mercury Blues」の「Mercury」とは、フォード車のブランド名のこと。
マーキュリーの車に対するあこがれを歌った曲です。
もしお金があったら、マーキュリーの車を1台か2台買おうと。
どんな車か調べてみましたが、私はこの車が一番かっこいいと思いました。
david-lindley-mercury
なるほどこれは欲しくなりますね。
さてこの曲は、彼にしては比較的アップテンポの曲です。
ギターの演奏も、車の音を模している感じかもしれません。
またこの時期は、イアン・ウォーレス(Ian Wallace)のジッタリン・ジンみたいなドラムも魅力です。
イアン・ウォーレスは、キング・クリムゾン(King Crimson)のドラムだった人です。
ただその頃とはプレイが違いすぎるようですが。
03_「Talk to the Lawyer」(アルバム:Win This Record!) Talk to the Lawyer[35,597_2017/02/09]
■曲名:Talk to the Lawyer
■曲名邦題:トーク・トゥ・ザ・ロイヤー
■アルバム名:Win This Record!
■アルバム名邦題:ウィン・ジス・レコード
■動画リンク:「Talk to the Lawyer」
この人のソロアルバムは、天然っぽい魅力があります。
曲名は「Talk to the Lawyer」つまり「弁護士に相談」という意味ですが、こんな曲調では遊びの相談かと思ってしまいます。
この人は元々ジャクソン・ブラウンのバンドでギターを弾いていた人ですが、その頃はこれほど能天気な人だとは思いませんでした。
胸を突くスライド・ギターが特徴で、かなり目立っていたと思います。
しかしここまで屈託のない演奏ではありませんでした。
私は後追いですが、当時ジャクソン・ブラウンの演奏を気に入って買った人は、さぞかし驚いたのではないかと推察します。
この曲でも2:19からインチキくさい東洋風なフレーズが飛び出てきて、楽しいことこの上ありませんが。
確かに生真面目なジャクソン・ブラウンのバックでは、こういう面を出しにくかったかもしれません。
05_「She Took Off My Romeos」(アルバム:El Rayo-X) David Lindley: She Took off my Romeo (Reggae)[187,339_2016/06/22]
■曲名:She Took Off My Romeos
■曲名邦題:僕のロミオ
■アルバム名:El Rayo-X
■アルバム名邦題:エル・ラーヨ・エキス
■動画リンク:「She Took Off My Romeos」
彼はカルフォルニア生まれで、様々な弦楽器に親しんだ後、バンジョー奏者として名を挙げました。
その後彼は、カレイドスコープ(Kaleidoscope)というバンドに加入しています。
カレイドスコープは、サイケデリックなルーツロックバンドで、私はそれほどおもしろいとは思いません。
参考にまで1曲だけ、ご紹介しておきましょう。
Kaleidoscope – Egyptian Gardens
この頃の彼は、バンジョーを弾くことが多かったようです。
その後彼は人気シンガー・ソングライターのジャクソン・ブラウンのバックバンドで、ギターを担当することになりました。
彼はそこで名声を高め、ソロデビューすることができました。
この曲は、そのデビューアルバムの1曲目。
同時に、最高傑作として名高いアルバムです。
レゲエを大胆に導入した曲だけでなく、他にも様々な種類の音楽が煮込まれています。
この曲などは、少しニューオリンズの音楽に影響を受けているかもしれません。
06_「I Just Can’t Work No Longer」(アルバム:Very Greasy) I Just Can't Work No Longer[22,009_2017/02/12]
■曲名:I Just Can’t Work No Longer
■曲名邦題:キャント・ワーク・ノー・ロンガー
■アルバム名:Very Greasy
■アルバム名邦題:ヴェリー・グリーシー
■動画リンク:「I Just Can’t Work No Longer」
後で述べますが、前作のアルバムは出来がかんばしくありませんでした。
しかしこの作品では、ファーストやセカンド・アルバムのサウンドに戻っています。
彼は毎回プロデューサーが変わりますが、このアルバムのプロデューサーは、なんとリンダ・ロンシュタット(Linda Ronstadt)です。
リンダは自分のアルバムでもプロデュースしていないはずですが。
しかし彼女の手腕のおかげか、すばらしいアルバムに仕上がっています。
この曲の土台はやはりレゲエで、そこにデヴィッド特有のチャンチキしたギター乗っかっています。
アルバムタイトルの「Very Greasy」とは「とても脂っこい」という意味ですが、適度に脂がのった実に美味な曲ではないでしょうか。
このアルバムがリリースされたのは1988年ですから、まだチープなサウンドの全盛期でした。
しかしこのアルバムの質感は、前作から大幅に改善されています。
それが勝因だと思います。
プロデューサーとしてのリンダも、なかなかのものではないでしょうか。
08_「Ram a Lamb a Man」(アルバム:Win This Record!) Ram a Lamb a Man[16,371_2017/02/09]
■曲名:Ram a Lamb a Man
■曲名邦題:ラム・ア・ラム・ア・マン
■アルバム名:Win This Record!
■アルバム名邦題:ウィン・ジス・レコード
■動画リンク:「Ram a Lamb a Man」
セカンド・アルバムからの選曲です。
前作はジャクソン・ブラウンのプロデュースで自作曲が2曲であったのに対して、こちらは自分でプロデュースしており、自作曲も5曲に増えています。
より自分のやりたい音楽を追求しようということかもしれません。
このアルバムでは、ベースがホルヘ・カルデロン(Jorge Calderon)に交代しています。
またバーニー・ラーセン(Bernie Larsen)というリード・ギターも任せられるギタリストが加入しました。
特にギター1本が増えたことが、最も大きな変化といえるかもしれません。
この曲でも、2本のギターがいい感じに絡んでいます。
ハーモニクスで始まるイントロからしてすばらしいですが、曲の合間でもギターがよく歌っています。
09_「Pretty Girl Rules The World」(アルバム:Mr. Dave) Pretty Girl Rules the World - David Lindley[18,496_2011/12/17]
■曲名:Pretty Girl Rules The World
■曲名邦題:プリティ・ガール・ワールド
■アルバム名:Mr. Dave
■アルバム名邦題:MR.デイヴ
■動画リンク:「Pretty Girl Rules The World」
今回のランキングは、El Rayo-Xと共演した時期の曲が中心となりました。
オリジナル・アルバム4枚とライブの2枚「El Rayo Live」「Live At The Bottom Line, New York City, 1981」から9曲を選びました。
ライブの方もすばらしいのですが、スタジオ録音の方が聞きなれているせいか、ライブ盤からは1曲も選んでいません。
ただスタジオ・アルバムの中で、ダントツ聞く機会が少ないのがこれです。
聞いての通り、1980年代っぽいチープな音になっています。
ドラムだけでなく、心なしかギターを含めた演奏全般が味気ないように感じます。
ただこの曲の存在で少しだけ救われたかもしれません。
この曲の魅力は、楽曲の魅力に尽きるといってもいいでしょう。
私はこの曲だけ聞いて、CD棚に戻すことがあります。
10_「Hana」(アルバム:A World Out of Time) Hana (by Henry Kaiser & David Lindley feat. Tarika Sammy)[11,317_2012/08/23]
■曲名:Hana
■曲名邦題:花〜すべての人の心に花を〜
■アルバム名:A World Out of Time
■アルバム名邦題:ワールド・アウト・オブ・タイム
■動画リンク:「Hana」
El Rayo-X以外から1曲だけご紹介しておきましょう。
この曲もカバーで、オリジナルは喜納昌吉&チャンプルーズの有名曲です。
おそらくご存知の方も多いのではないでしょうか。
このアルバムは同じく民族音楽に関心を持つギタリスト、ヘンリー・カイザー(Henry Kaiser)との共同名義の作品です。
2人はマダガスカル島に行き、現地のミュージシャンと共演して大きな刺激を受けたのだとか。
マダガスカルは、南アフリカの右上あたりにある島国です。
このアルバムは、その共演時に録音された1枚。
実は私がもっともが聞き返すことが多いのは、これと「A World Out of Time Vol. 2」です。
それにもかかわずなぜこの曲だけにしたかというと、確かにすばらしい音楽ですが、デヴィッドの音楽ではないと思ったからです。
現地ミュージシャンの演奏に、デヴィッドがゲスト参加した感じといいますか。
現地の言葉で歌われるこの曲は、かなりすばらしい出来ですけどね。
デヴィッドの見せ場は1:42からで、すばらしいスライド・ギターを披露しています。