01_「Cum on Feel the Noize」(アルバム:Metal Health) Quiet Riot - Cum On Feel The Noize (Video Version)[36,012,132_2012/12/01]
■曲名:Cum on Feel the Noize
■曲名邦題:カモン・フィール・ザ・ノイズ
■アルバム名:Metal Health
■アルバム名邦題:メタル・ヘルス〜ランディ・ローズに捧ぐ〜
■動画リンク:「Cum on Feel the Noize」
メタル屈指のアンセムといえる曲です。
スレイド(Slade)のカバー曲ですが、オリジナルを聞いたことがある方は少ないかもしれません。
Slade – Cum On Feel The Noize
ほとんど丸コピーであることが、お分かりいただけると思います。
「Cum on Feel the Noize」の「Cum」は「Come」のことでしょうから「さあ来いよ、ノイズを感じてくれ」みたいな感じでしょうか。
もっとワイルドになって騒ごうぜみたいな内容で、若者の享楽的な生き方を肯定しています。
スレイドというバンドは、グラム・ロックに分類されるバンドです。
グラム・ロックはそういう価値観の音楽でした。
クワイエット・ライオットはLAメタルのバンドで、LAメタルはグラムロックの流れを汲んでいますが、そのルーツが垣間見えます。
お勉強的な話はこのぐらいにして、それにしても気分が高揚する曲です。
彼らはこの曲によって、ロック史上に記憶されるバンドになりました。
02_「Breathless」(アルバム:Metal Health) Quiet Riot Breathless[126,180_2009/10/18]
■曲名:Breathless
■曲名邦題:ブレスレス
■アルバム名:Metal Health
■アルバム名邦題:メタル・ヘルス〜ランディ・ローズに捧ぐ〜
■動画リンク:「Breathless」
「Cum on Feel the Noize」と並んで、私の大好きな曲です。
疾走するイントロからケヴィン・ダブロウ(Kevin DuBrow)の雄たけびへと続く流れを聞くと、いつもテンションが上がってしまいます。
シングルカットされていないのが、不思議なぐらいの名曲ではないでしょうか。
ちなみにこのアルバムは大ヒットしています。
ヘヴィメタルというジャンルでは最初期の全米1位獲得アルバムとして知られる[4]。
メタル・ヘルス〜ランディ・ローズに捧ぐ〜 ウィキペディア
歴史的なアルバムなのですね。
当時メタルはごく一部のファンに支えられていたジャンルで、総合チャートで1位を獲得できるような音楽ではありませんでした。
しかしその先鞭をつけたのが、このアルバムです。
ただこのヒットを受けてダブロウは「俺たちのおかげで他のバンドが売れた」とあちこちで言って、随分不評を買ったようです。
そういう発言のせいで、今もダブロウを嫌うメタル・ファンがいます。
この曲がアルバムの1曲に甘んじているほど、アルバム自体はすばらしいんですけどね。
03_「Sign of the Times」(アルバム:Condition Critical) Quiet Riot - Sign of the Time[321,567_2008/07/28]
■曲名:Sign of the Times
■曲名邦題:時代の証し(サイン・オブ・ザ・タイムス)
■アルバム名:Condition Critical
■アルバム名邦題:コンディション・クリティカル
■動画リンク:「Sign of the Times」
当時このバンドの中心は、ボーカルのケヴィン・ダブロウでした。
一時このバンドは「DuBrow」という彼の名前をバンド名にしていたぐらいです。
確かにメインソングライターであり、彼のボーカルはバンドの一番のセールス・ポイントでした。
彼のボーカルはダミ声なのですが、不思議と高音部が美しいです。
彼はロサンゼルスに生まれ、成長するとイギリスのハードロックに夢中になりました。
スレイドの「Cum on Feel the Noize」を取り上げたのも、そうした趣味からだと思われます。
彼はHR/HMでこそ映える天性の声質を持っていました。
ダブロウは、スティーヴ・マリオット(Steve Marriott)から影響を受けているそうですが、確かに少し共通点が感じられます。
05_「Stomp Your Hands, Clap Your Feet」(アルバム:Condition Critical) Quiet Riot - Stomp your hands, clap your feet[53,485_2013/01/26]
■曲名:Stomp Your Hands, Clap Your Feet
■曲名邦題:撩乱のクワイエット・ライオット
■アルバム名:Condition Critical
■アルバム名邦題:コンディション・クリティカル
■動画リンク:「Stomp Your Hands, Clap Your Feet」
彼らはバッドボーイズ・ロックとメタルの間に生まれた鬼っ子的存在だと思います。
この曲などは特にそういう感じの曲かもしれません。
邦題が「撩乱のクワイエット・ライオット」となっていますが、「撩乱」とは「入り乱れる」という意味だそうです。
騒々しい彼らにぴったりの邦題ではないでしょうか。
彼らは「Cum on Feel the Noize」に代表されるように、パーティー・チューンがすばらしいバンドです。
私は時々無性に彼らを聞きたくなることがありますが、それは主に頭を空っぽにして楽しみたい時。
そういう時はこのバンドやトゥイステッド・シスター(Twisted Sister)、アンドリューW.K.(Andrew W.K.)などを引っ張り出してきます。
この曲なども、そういう時にうってつけではないでしょうか。
どちらにするか迷った同系統の曲を、もう1曲ご紹介しておきましょう。
Quiet Riot – Party All Night
悩み事を抱えている人は、この曲を大音量で聞いてみてはいかがでしょうか。
軽度の悩みなら吹き飛ぶと思います。
06_「Metal Health (Bang Your Head)」(アルバム:Metal Health) Quiet Riot - Metal Health(Bang your head) OFFICIAL VIDEO[197,881_2019/05/16]
■曲名:Metal Health (Bang Your Head)
■曲名邦題:メタル・ヘルス
■アルバム名:Metal Health
■アルバム名邦題:メタル・ヘルス〜ランディ・ローズに捧ぐ〜
■動画リンク:「Metal Health (Bang Your Head)」
このバンドのことを書くと、ついダブロウの話ばかりになりがちです。
しかしメタルの華はギターです。
このアルバムではカルロス・カヴァーゾ(Carlos Cavazo)がギターを担当しています。
イントロから、メタルらしいヘヴィーなリフがかっこいいですね。
2:48からは早弾きを披露しています。
当時のLAメタルシーンで彼はそれほど目立つ存在ではなかったかもしれませんが、実力派ギタリストであることは間違いありません。
ちなみにその後彼はラット(Ratt)に加入しています。
この時のベース、ルディ・サーゾ(Rudy Sarzo)も、後にオジーオズボーン・バンドやホワイトスネイク(Whitesnake)で活躍しています。
美形キャラでしたが、メタルらしい本格派ベーシストでした。
この曲でも土台を支え、骨太な骨格を与えています。
07_「Winners Take All」(アルバム:Condition Critical) Quiet Riot - Winners Take All.[219,026_2012/04/12]
■曲名:Winners Take All
■曲名邦題:勝利の味(ウィナー・テイク・オール)
■アルバム名:Condition Critical
■アルバム名邦題:コンディション・クリティカル
■動画リンク:「Winners Take All」
曲名の「Winners Take All」は「勝者が全てを手に入れる」という意味です。
歌詞を読むとまさしくその通りの内容で、俺たちは勝者だから全てを手に入れると歌われています。
こんな美しい曲なのに、感情移入しにくいですね(苦笑)。
当時ダブロウはサクセス・ストーリーの真っ只中で、天狗になっていました。
しかしセカンド・アルバムが期待ほど売れなかったことで、彼は荒れに荒れました。
特にルディ・サーゾとの関係が悪化し、ライブのメンバー紹介で彼を紹介しないなど、子供じみた仕打ちをしていました。
その結果ルディはこのアルバムの後、バンドから脱退してしまいました。
その頃ドラムのフランキー・バネリ(Frankie Banali)との関係も悪化していたようです。
ただ当時ダブロウはバンドの中心人物でしたので、ダブロウが残る形となりましたが、次作が更に不振に終わると、今度はダブロウが解雇されることになりました。
解雇後ダブロウは心を入れ替え、メンバーと和解してバンドに復帰しましたが、2007年にコカインのオーバードーズで亡くなりました。
こうしたいざこざのせいか、実力の割には全盛期が短いバンドだったように思います。
アルバムタイトル「Condition Critical」は「状態は危機的」という意味ですが、バンドの内情そのものだったようです。
08_「Mama Weer All Crazee Now」(アルバム:Condition Critical) Quiet Riot: mama weer all crazee now[74,465_2016/07/25]
■曲名:Mama Weer All Crazee Now
■曲名邦題:クレイジー・ママ
■アルバム名:Condition Critical
■アルバム名邦題:コンディション・クリティカル
■動画リンク:「Mama Weer All Crazee Now」
このアルバムがリリースされた時、誰もが思ったことがあります
それは恐ろしいほど、前作と同じ路線だということ。
似たようなバラードを入れたり、ジャケットも同じ鉄仮面ですし、アルバムまるごと前作と酷似しています。
極め付きは、前作と同じスレイドをカバーしていること。
多くの人が、ここまでやるかと思ったことでしょう。
すがすがしいほどの自己模倣っぷりですが、このスレイドのカバー曲が「Cum on Feel the Noize」より落ちるせいか、前作ほど売れませんでした。
ただ比較対象が悪いだけで、こちらも普通に良い曲だと思いますけどね。
収録曲は前作と同等でしたが、アルバムタイトル曲だけなぜかつまらないのも謎でした。
アルバムを聞いたことがある人にしか分からない話で申し訳ありませんが、興味のある人は、2枚のアルバムをチェックしてみてください。