01_「Just Like Heaven」(アルバム:Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me) The Cure - Just Like Heaven[104,212,612_2010/02/23]
■曲名:Just Like Heaven
■曲名邦題:ジャスト・ライク・ヘヴン
■アルバム名:Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me
■アルバム名邦題:キス・ミー、キス・ミー、キス・ミー
■動画リンク:「Just Like Heaven」
このアルバムは、アナログ2枚組としてリリースされました。
通常2枚組アルバムは、そのアーティストの創作意欲が高まっている時にリリースされるものです。
単純にそれだけ良い曲が必要になりますし、レコード会社にも2枚組でいけることを認めさせなければいけません。
彼らはこのアルバムの前、イギリスでは3作連続でトップテン・ヒットを飛ばし、アメリカでも前作で初めてトップ100入りを果たしました。
そうして満を持してリリースされたのが、このアルバムです。
このアルバムは2枚組ですが、良い曲をそろえることができたようですね。
他の曲では「ハウ・ビューティフル・ユー・アー(How Beautiful You Are…)」がおすすめです。
The Cure – How Beautiful You Are
「Just Like Heaven」の方は、ダイナソーJr.(Dinosaur Jr.)にもカバーされていて、彼らを代表するにふさわしい曲です。
さてこの曲は、ロバート・スミス(Robert Smith)が、ビーチー岬に旅行した時の思い出を元に書いた曲とのこと。
ただビーチー岬は、いわくつきの場所です。
年に20人もの自殺者が出る自殺の名所です。
それを考えると「Just Like Heaven」という曲名も、意味深な感じがしてしまいますね。
03_「Close to Me(Closer Mix)」(アルバム:Mixed Up) The Cure Close To Me (Closer Mix)[659,251_2010/08/21]
■曲名:Close to Me(Closer Mix)
■曲名邦題:クロース・トゥ・ミー(クローサー・ミックス)
■アルバム名:Mixed Up
■アルバム名邦題:ミックスト・アップ
■動画リンク:「Close to Me(Closer Mix)」
「The Head on the Door」に入っている同曲のリミックス・バージョンです。
原曲とリミックスどちらもシングルカットされていますが、実はこちらのリミックス・バージョンの方がヒットしています。
このアルバムはリミックス・アルバムなのですが、すばらしいリミックスが多くて聞き逃せません。
この曲のリミックスを担当したのは、ポール・オーケンフォールド(Paul Oakenfold)。
ポール・オーケンフォールドといえば、U2やニュー・オーダー(New Order)などのリミックスを手がけたプロデューサー兼DJです。
この曲でもオリジナルのリズムをガラリと変えて、キュートなポテンシャルを引き出しました。
ただ原曲もすばらしいので、一応リンクを貼っておきます。
The Cure – Close To Me
キュートでポップなリミックス・バージョンとハンド・クラッピングがかっこいいオリジナル・バージョン。
どちらをご紹介するか、かなり迷いました。
04_「Play for Today」(アルバム:Seventeen Seconds) THE CURE- PLAY FOR TODAY[3,068,200_2006/07/23]
■曲名:Play for Today
■曲名邦題:プレイ・フォー・トゥデイ
■アルバム名:Seventeen Seconds
■アルバム名邦題:セブンティーン・セコンズ
■動画リンク:「Play for Today」
彼らはニューウェーブとポスト・パンクから出てきたバンドです。
ファースト・アルバムの「スリー・イマジナリー・ボーイズ(Three Imaginary Boys)」は、まだ方向性を模索中という感じがしました。
しかしこのセカンド・アルバムでは、モノクロームでゴシックな個性を見えてきました。
今作と次作「フェイス(Faith)」は、キャッチーな曲がありません。
しいていえば、これ以外に以下の曲ぐらいでしょうか。
The Cure – A Forest
この時期の曲が少なくなってしまったので「Faith」からもう1曲ご紹介しておきましょう。
The Cure – Doubt
この頃はダークでダウナーな名曲が多いのですが、アルバムの流れで聞かないと良さが伝わりにくいかもしれません。
06_「In Between Days」(アルバム:The Head On The Door) The Cure - In Between Days[41,554,142_2010/02/23]
■曲名:In Between Days
■曲名邦題:イン・ビトウィーン・デイズ
■アルバム名:The Head On The Door
■アルバム名邦題:ザ・ヘッド・オン・ザ・ドアー
■動画リンク:「In Between Days」
この曲は聞いたことがあると思ったかもしれません。
元ネタのリンクを貼っておきましょう。
New Order – Dreams Never End
ただ似ていて当然かもしれません。
というのはロバート・スミスは「ドリーム・ネヴァー・エンド(Dreams Never End)」にインスパイアされて、この曲を書き上げたそうですから。
他にも彼らの曲には、ニュー・オーダー(New Order)やジョイ・ディヴィジョン(Joy Division)を思わせる曲が数多くあります。
例えば以下の曲は「Blue Monday」だと思われます。
The Cure – The Walk
ただ逆にニュー・オーダーが、キュアーを引用しているケースもあります。
元ネタを探すのは遊びとしては楽しいですが、もっと純粋に曲を堪能すべきかもしれません。
このぐらいで自粛しておきたいと思います。
07_「Friday I’m in Love」(アルバム:Wish) The Cure - Friday I'm In Love[105,610,506_2010/02/24]
■曲名:Friday I’m in Love
■曲名邦題:フライデー・アイム・イン・ラヴ
■アルバム名:Wish
■アルバム名邦題:ウィッシュ
■動画リンク:「Friday I’m in Love」
この曲は彼らの最も有名なヒット曲かもしれません。
またこのアルバムも初の全英1位を獲得し、アメリカでも2位まで上がりました。
私は今だに彼らが世界的に人気なバンドだという実感が湧きません。
初期のイメージを引きずっているせいでしょうか。
ただこの曲などを聞くと、確かに一般的な人気を獲得してもおかしくないとは思います。
この曲やアルバムがヒットしたのは、ポジティヴなメッセージ性にあるかもしれません。
曲名の「Friday I’m in Love」は「金曜日僕は恋をしている」という意味です。
つまり「一週間に金曜日だけ、君に恋をする」というもので「それを楽しみに過ごせば辛い一週間を乗り越えられる」と歌われています。
この曲のPVでも何をやっているのかよく分かりませんが、何やら楽しそうにしていますね。
月曜日のことを考えて日曜日に気が重くなる方は、この曲を聞いて乗り切ってみてはいかがでしょうか。
08_「Out of This World」(アルバム:Bloodflowers) The Cure - Out Of This World[276,916_2008/05/24]
■曲名:Out of This World
■曲名邦題:アウト・オブ・ディス・ワールド
■アルバム名:Bloodflowers
■アルバム名邦題:ブラッドフラワーズ
■動画リンク:「Out of This World」
前作「ワイルド・ムード・スウィングス(Wild Mood Swings)」は大ヒットした「Wish」と同じポップ路線でした。
しかし再度彼らはダークな路線に回帰しました。
このアルバムには暗い色彩の曲が多く、キャッチーな曲がありません。
しかし全体で1つの大曲みたいなところがあって、流れを邪魔する曲は、どんなに良い曲でも不要だと思います。
決して聞きやすくはありませんが、名曲ぞろいですし。
たとえばこの曲をお聞きください。
この曲はアルバムの1曲目なのですが、なかなか歌が始まりません。
彼らは歌が始まるまで長い曲が多いですが、それは「キュアーあるある」といえるでしょう。
この曲でも2分経過後ようやく歌が始まりますが、その時には既に4ADを思わせる耽美の世界になっています。
また後半のピアノは、美しさの極みではないでしょうか。
09_「A Letter to Elise」(アルバム:Wish) The Cure - A Letter To Elise (Official Music Video)[9,053,221_2010/02/24]
■曲名:A Letter to Elise
■曲名邦題:ア・レター・トゥ・エリーズ
■アルバム名:Wish
■アルバム名邦題:ウィッシュ
■動画リンク:「A Letter to Elise」
彼らの最高傑作については意見が分かれます。
「The Head on the Door」「Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me」「Disintegration」「Bloodflowers」あたりが候補だと思いますが、もし最初の1枚であれば、この「Wish」がおすすめです。
このアルバムには、彼らの魅力がとても分かりやすく表現されています。
しかしその一方で良さは薄められていません。
彼らの魅力は曲の良さですが、そのメロディには独特の抒情性があります。
ロバート・スミスのボーカルは泣きの要素が強いのですが、それを武器にリスナーに強く訴えかけてきます。
この曲は少し地味かもしれません。
しかしロバート・スミスの歌は切々とした哀感を伴っていて、聞いているとじんわりと沁みてきます。
後半のペリー・バモンテ(Perry Bamonte)による情念ギターもジワりますし。
先程ご紹介した「Out of This World」とこの曲は、彼らの奥深さを代表する名曲だと思います。
10_「The Caterpillar」(アルバム:The Top) The Cure - The Caterpillar[7,779,619_2010/02/23]
■曲名:The Caterpillar
■曲名邦題:ザ・キャタピラー
■アルバム名:The Top
■アルバム名邦題:ザ・トップ
■動画リンク:「The Caterpillar」
さて一旦ここでポップな曲に戻しましょう。
先程からロバート・スミスのことばかり書いていますが、彼のソロ・プロジェクト色が強いので仕方ありません。
この曲のPVを見ると、ロバート・スミスが若いなと感じます。
それもそのはず、この頃彼はまだ25歳でした。
しかし彼のトレードマークとなるファッションやメイクは、既に確立していることが見て取れます。
ちなみに映画「シザーハンズ(Edward Scissorhands)」で、ジョニー・デップ(Johnny Depp)が演じる主人公は、ロバート・スミスに似ていますが、実際にロバート・スミスをモデルにキャラクターが考案されたそうです。
両者の写真を挙げておきましょう。
cure-scissorhands
Ten Things You Might Not Know About Edward Scissorhands | AnOther
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The Cure’s Robert Smith turns 62 today | Pop Expresso
無造作ヘアー対決は、両者互角だと思います。
ロバートはゴス・ファッションにも影響を与えていて、カルチャー面でも大きな影響を与えています。